簡単に作れる!アパレルブランドの立ち上げ方法と完成までの流れを解説

「アパレルのブランドを立ち上げたい!」

「自分で服を作って売ってみたい!」

いろんな起業の方法がある中でもファッション系はとても始めやすく、自分の好きなデザインの服が作れるので長年人気を博しています。

また、自分の作った服がたくさんの人に着られて、有名になって、雑誌にも紹介されて・・・。とっても夢がある仕事でもあるんですよね。

 

というわけでさっそくアパレルブランドを立ち上げていきたいのですが、初めての時には分からないことばかり。

「どこに行けばいいの?手続きは?準備するものは?資格はいる?」

などなど、なにをしたらいいのか迷ってしまいますよね。

また、アパレルブランドを立ち上げて服を売っていく方法はたくさんありますが、実際調べてみると今では通用しないような”古い方法”が出てくることも多いです。

 

なので今回は、令和時代での最新のアパレルブランドの立ち上げ方法をこちらの記事で紹介していきたいと思います。

前半は、これからアパレルブランドを立ち上げる上で多くの人がイメージしがちな、ちょっと古い常識を解説していきます。

「あれは必要ないの?」など疑問が浮かんでいる方は、ザッと目を通して、これをやろうとしていないかチェックしてみてください。

続いて後半は、たった今から立ち上げて実際に売上を上げる新しい新時代の秘訣を5ステップに分けて紹介していきます。

とりあえず何をしたらいいのか、どんな流れで動いていけばいいのかを知りたい方はこちらを参考にして下さいね。

 

それでは行ってみましょう!!

全部いらない!勘違いしがちなポイント

まずは、アパレルブランドを立ち上げる上で勘違いしがちなことから見ていきましょう。

「あれはいるのか?」「これは必要だよね?」

と思っているものはほとんど必要なくて驚くものもあるかもしれませんが、しっかりと解説を添えて紹介していきますので、順番にチェックしていきましょう。

自分の欲しい服は作らない

あなたはどんな服をデザインしますか?

「自分が欲しい服」「かっこいい(かわいい)服」

などが浮かんでいる人も多いでしょう。

しかし、今ではアパレルブランドも服も数え切れないほどあります。

そしてその中には世界にまで進出している大手や、専門学校を出てしっかりと技術を持っているプロや、超個性的なデザイナーなどがいます。

そんな中で、あなたの作ったデザインが抜きん出て注目されることはかなり難しいでしょう。

 

この服の溢れる時代にこれからアパレルブランドを立ち上げるとしてコンセプトに置いておきたいのは「この世に一つしかない服」や「人の悩みを解決できる服」であることが大事です。

例ですが、「大きいサイズ専門」「野球ファンが球場に行く時用の服」「足が長く見えるパンツ」などなど。

 

「カッコいい・かわいい・イケてる・安い」というコンセプトは、多くのブランドがやっているので「どっちがカッコいい!」というような縦のラインで競う状態です。

そうではなく「変わっている・あったらいいな・悩みを解決」というような、あなたしかない横のラインで競っていきましょう。

人は雇わないが、お願いはする

基本的にビジネスは、まずは1人で初めて、2人分食べれるようになったら2人目を雇う・・・という風に増やしていきます。

始めるときから人を雇ったり友達と初めてしまう人も多いですが、お金や生活もかかってくるので、基本的には雇わずに一人で始めましょう。

 

しかし、一方立ち上げの準備や商品作成に関しては、頼める人がいたらドンドン人に頼んでいきましょう。

ブランド立ち上げに関わるって嬉しいものですし、「このブランドのロゴっておれが作ったんだよー」のように人にシェアもしてくれるかもしれません。

関わる人は多ければ多いほうがいいです。ドンドン声をかけて注目を集めていきましょう。

店舗を持たない

「自分のお店を持ちたい」

アパレルを始めようとしたキッカケはきっとこういった想いがあると思います。

しかし、今どきのアパレルは実店舗は持ちません。その最大の理由はとにかくお金がかかるから。

保証金や内装工事費など初期費用にも数100万円かかりますし、家賃や人件費などで毎月のコストだけでも数十万円かかってしまいます。

毎日営業して頑張って一生懸命売ったとしても、店舗があることで手元に残る利益が減ってしまうんですね。

 

なので、実店舗よりもネットショップの方がオススメ。初期費用やコストはほぼかからないので、その分を商品開発に使うことができます。

また、実店舗の場合には店の前を通る人がターゲットになりますし、街にいる人もみんなスマホを見ていますよね。

ネットショップなら全世界の人をターゲットにできますので、そういった意味でもネットの方が稼ぎやすく夢もあるネットショップから始めましょう。

フリーマーケットも意味ない

店舗と同じようにフリーマーケットなんかも今の時代にはオススメできません。

ターゲットの人がいるかも分かりませんし、1日使って何人の人に見られるかも分かりません。

直接的な出会いも大事ではありますが、労力と比べて効果が薄いので、ネット戦略にチカラを入れていきましょう。

会社は作らない

アパレルブランドを立ち上げるのですから、法人化して会社を作りたいと思いますが、実際は必要ありません。

会社を作るには約30万円ほど。また税理士を雇うと毎月数万円の費用がかかります。

法人化すると大まかに以下のメリットがあります。

  1. 信用・安心感を与えられる
  2. 売上が大きい場合、税金が安くなる
  3. ブランドをやっている感が得られる

まず、1.ですが、個人で売るよりも会社から買うほうが安心感は出るかもしれませんが、法人か個人かで服を選ぶ人は少なく、どちらでも気に入った服を買います。

もし「法人じゃなきゃ買わない」という人がいたとしても、その人はより大きな有名人気ブランドで買うでしょうし、会社を作ったとしても始めは無名なので信用の意味をなしません。

2.に関しては、会社にすると節税効果も増えるのですが、そもそも売上がないとほぼ効果はないです。

節税だけのメリットで会社を作るとしたら、毎月100万円以上ほどの売上が出てから考え出すくらいで大丈夫でしょう。

また3.ですが、「社長になった!」「アパレルの会社を立ち上げた!」となるのは夢ですし、周りの見られ方も変わるかもしれません。

しかし、カタチだけの会社は意味がありませんよね。会社がスゴイのではなく売れている会社がスゴイのです。

商標登録もいらない

ブランド名やロゴ、商品やサービスを守るための商標登録。こちらをしておくと誰かにあなたのアイデアを真似されることを防ぐことができます。

しかし、立ち上げ時から商標登録をしっかりする人はかなり少ないです。

一つに、これから始めたてのあなたの商品を真似される可能性が少ないから。もしあなたがデザインを真似しようと思ったなら、売れている商品を真似しますよね。

商標登録には手続きも必要だし費用もかかるので、売れるようになってからで問題ありません。

ファッションスクール(専門学校)や資格

服飾の専門学校に行ってしっかりと基礎を学んだり、なにか資格をとったりする必要があるのかなと思ってしまいませんか?

こちらは一概には言えないのですが、「学校に行っても売れない人はいるし、未経験の初心者が成功している例もある」ということは確かです。

もちろん勉強も基礎も必要なので欠かしてはいけませんが、正直デザインイメージを伝えたら代行会社が作ってくれるサービスもあるので、あなたがイチから服を作れる必要はありません。

また、感覚を大事にできるので常識にとらわれないアイデアも出しやすくなりそうです。

立ち上げまでの流れ5ステップ

それではアパレルブランドを実際に立ち上げるまでの流れを5つに分けて紹介していきます。

1、準備する

まずはブランドの基礎となる【ブランド名・ロゴ・デザインコンセプト】を決めていきましょう。

悩まないように、一つずつやり方やコツを紹介していきます。

ブランド名

基本的には自由なので、【COMME des GARÇONS】みたいなカッコいい名前にしたり、【ISSEY MIYAKE】のように自分の名前を付けるのもアリなのですが、

ブランド名はアイキャッチにもあるので、以下の要素を入れるのもアリです。

  1. イメージが伝わる
  2. 目に留まるようなインパクトある名前
  3. 他に使われてない

例として【SIWA】というシワ加工のアイテムを売っているブランドがありますが、覚えやすいしイメージが伝わりますよね。

あと3.ですが、グーグルで検索して同じ名前のブランドがないかを確かめましょう。

ちなみに、何も出てこない名前であれば検索されやすいというメリットも出てきます。

ロゴ

ブランド名と共に大きなイメージを伝えてくれるロゴ。色んなブランドのロゴを参考に、あなただけのロゴを作りましょう。

実際に作成する方法は3つ。

  1. 自分で作る
    ロゴ制作のソフトやアプリを使って作ることができます。無料のものもありますし、クオリティの高いものを簡単に作ることができます。
  2. 人に頼む
    出来る人がいたら友達に頼むも良し。いない場合にもTwitterやInstagramなどで探せば、デザインをしている人が山のように出てきますので、オファーを出してみるのもいいかもしれません。
  3. 外注する
    しっかりと作りたいのであればロゴ作成のプロに頼みましょう。クラウドワークスココナラで。

コンセプト

コンセプトを決めるには、まずターゲットを決めましょう。

このターゲットも「20代でカッコいい服を探してる人」のようなザックリしたものではなく、

年齢・性別・趣味・好きな音楽・悩み

などなど1人の人を想像して細かく設定し、「その人が見たら絶対に買う」というところまで決められたらベストです。

2、ショップを作る

コンセプトが決まったらさっそくショップを作っていきましょう。

まだ商品が無くてもショップは作れますし、先にショップを作ってしまえば「自分の店が出来た!」「早く自分の商品を並べたい!」とモチベーションも上がります。

また、商品が出来たらすぐ売り出せるのもメリットですね。

 

ネットショップを作るのにオススメなのは【BASE】というサービスを使うのが主流です。


BASEを使うとスマホだけで簡単に自分のネットショップが無料で作ることができます。

テンプレートから選ぶだけで簡単、後はスマホから商品の写真をポチポチと載せていくだけです。

さらに決済方法もクレカや口座・PayPayなど幅広く対応しているので簡単です。

普通にショップ制作を頼むと10万円以上かかりますし、決済方法の設定などもとっても大変。それらが全て無料で出来るので使わない手はありません。

(料金がかかるのは商品が売れた時に約7%が手数料としてかかります)

無料ショップ開設なら【BASE】

3、商品作る

あなたのショップが出来たらさっそく商品を作っていきましょう。

服や小物など、完成したら写真を撮ってショップに載せ、価格や説明書きなどを設定するだけです。

実店舗と違って画像が全てなので、あなたの商品の良さが最大限に伝わるような画像を載せましょう。

※照明を用意して明るくすると見栄えがよくなります。カメラは最近ではスマホのカメラでも十分キレイに見れます。

作成代行を使う

​服やアイテムを作れない場合には、オリジナルの服を作成してくれる会社に頼みましょう。

こちらのプリントラボでは、以下のアイテムが対応しています。

半袖Tシャツ・ポロシャツ・スウェット・パーカー・​長袖Tシャツ・​ブルゾン・​キッズ&ベビー・キャップ・​バッグ・​エプロン・​タオル

デザインや生地、刺繍、プリントなどを伝えて作ってもらうことができます。専属のデザイナーがいるので、手書きのラフ画でもしっかりサポートしてもらえます。

 

また​、サンプルを1着作ることが出来るので完成前に実物を確認できますし、発注があってからその度に作ってもらうことができるので、大量に在庫を抱える必要もありません。

アイデアはあるんだけど服を作ったことのない方は是非こういったサービスを使ってみてください。

4、SNSで宣伝

商品が出来てショップが出来たら、たくさんの人に知ってもらうために宣伝をしていきましょう。

広告や雑誌掲載、展示会など色んな宣伝方法がありますが、現在主流で効果的なのはSNSを使うことです。

なぜならほとんどのターゲットはSNSをやっているからですね。全世界に発信できるので効果も大ですし、なにより無料なのが一番のメリットですね。

 

投稿をする時にはバズらせて拡散させるのを目指したいですね。

以下で実際の例をいくつか紹介していきます。

Twitter参考例

実際のTwitterでの宣伝方法を参考に見ていきましょう。

まずは作ったアイテムは写真を添えて流していく一般的な方法です。

また、画像はもちろん動画にして載せると全体像を伝えることができます。

さらに、差別化されるコンセプトが決まっているとターゲットが明確になるのでフォローもされやすそうです。

以下の【Baseball Lovers Clothing】さんはその名の通り、野球好きの人向けにアイテムを作っています。野球ファンが球場で着ると目立てそうですね。

また、こちらはキャラ物ではありますが、頭にかぶることで違うデザインが出てくるという要素があります。

こういったちょっと変わった使い方が出来るとシェアされやすそうです。

また、ルールはないので服以外にも他でバズらせる方法もあります。

例えばマンガを流行らせて、そのキャラクターの服を売る方法もあります。

最後には【HEADGOONIE】さん。こちらのブランドは初めの頃は自作のフリーペーパーを出していて、そちらでちょっと変わった宣伝をしていたので紹介します。

こちらのブランドは、初めて作ったTシャツを売るために、知り合いや街にいる人にTシャツを無料で差し上げました。

その代わりにそのTシャツを着て写真を撮らせてもらって、フリーペーパーに掲載しました。その数なんと100人!

同じTシャツを着た人が100人いるその画像はインパクトが大きく注目されましたし、何より街に同じTシャツを着ている人が増えたことにより「なにあのTシャツ!?」と、周りの人達が宣伝をしてくれていったのです。

 

今ではそういった拡散をSNS上で出来るので簡単ですが、初めから注目を集められるように色んな企画を考えて実践していきましょう。

5、支援を受ける

ショップを作ってSNS宣伝。少しずつフォロワーも増えてきたら出来る戦略が増えていきます。

その中でもオススメなのが新しい資金調達のカタチであるクラウドファンディングです。

クラウドファンディングとは、あなたの「こんなアイテムを作りたい!」や「大きな展示会をやりたい!」などのアイディアに対して出資を募る方法です。

多くのインディーズブランドが活用していて、アパレルとも相性がいいですね。

 

例を出すと、【オリジナルTシャツを作りたい! 希望額500万円】という風にクラウドファンディング出します。

出資して貰えるように、お得なリターンを作ります。例えば、

  • 出資額5,000円:オリジナルTシャツ1枚
  • 出資額10,000円:Tシャツ+小物グッズ
  • 出資額50,000円:当店の全アイテムセット

というようなイメージですね。

見た人が「このTシャツ欲しい!」と思った人が出資してくれたり、あなたに興味を持ってくれて応援して出資してくれることもあります。

 

このクラウドファンディングの良い所は、商品もお店もイベントも、自己資金を少なく初められるところ。

また、出資してくれた人にリターンとして商品をプレゼントすることで、実質作る前から予約が入っていく状態になるということです。

しかしもちろんそうするには「絶対成功してほしい!」「これは絶対欲しい!」と思わせるような企画でないと集まりません。

他にはフォロワー(ファン)を増やしたり、アイテム自体ではなく自分自身も売りにしたりして、多くの人に注目されるものを作っていきましょう。

クラウドファンディングの例

実際にアパレルのクラウドファンディングで成功している例を2つ紹介します。

こちらは、振り袖の付いた和風のスウェットを販売するという企画です。

出資額は9,200円からで、金額に応じて出来上がった商品がプレゼントされます。

見た目もかわいくインパクトもあり、他にはない商品ということで人気が出て、200人以上の支援を受けて200万円も集まりました。

 

続いてのクラウドファンディングです。

こちらは、ボーダーのシャツをオーダーメイドで作る会社が、そのシャツの生産過程が見れる拠点(ラボ)を作りたいという企画です。

リターンはいくつかあり、

  • 出資額12,500円:ボーダーシャツ1枚
  • 出資額20,000円:生産拠点の見学
  • 出資額60,000円:代表の出張トークショー

こちらも数百万円集まっており、とても人気を集めていますね。クラウドファンディングの紹介文もしっかりと作られているので是非参考にしてみてください。

まとめ

アパレルブランドを立ち上げるには、以下のステップで初めていきます。

  1. ブランド名・ロゴ・コンセプトを作る
  2. ネットショップを作る
  3. 商品を作る
  4. SNSで宣伝していく
  5. クラウドファンディングで出資を募る

「ブランド立ち上げ・・・。きっと毎日いろんな手続きをしたり、汗を書きながら準備をして、仲間達と時には喧嘩をしながらも熱く語る夜を過ごすんだろうなぁ・・・」

なんてことは一切なく、商品作り以外は一人で一日で出来てしまいます(笑)

インターネットが発展したことで、お金も時間も面倒な手続きも必要なく、気軽に誰でも今すぐにアパレルオーナーになれてしまうんですね。

 

また、アパレルブランドを立ち上げるにあたって思ってしまいがちなことはデメリットが多いためオススメは出来ません。

  • 商業登録
    盗作を防げるが、初めは盗作されるリスクがない
  • 法人化
    費用がかかる。節税になるが、売上がないと意味がない。
  • 実店舗
    多額の費用がかかる。ネットの方が全世界にアピールできる。

どれもとにかくカッコいいし、アパレルを立ち上げた気持ちになれそうですが、実はリスクが高く、カタチから入った結果後から大変な思いをするなんてことはよくあります。

 

というわけでアパレルブランドの立ち上げ方を紹介してきましたが、一つ言えるのは、アパレルブランドを立ち上げるというのは実はとっても簡単に出来るんですね。

初めての人は「立ち上げまでがとても大変だろう」と思っているかもしれませんが、実際は「立ち上げは簡単だけど、そこからが大変」ということになります。

 

今アパレル業界はすごい数のブランドと、アイテムが街中に溢れかえっています。

そんな中で、あなたにしか作れない、あなたのブランドでしか買えない商品を作り勝負をしていく。

とても難しそうに見えますが、一度バズって拡散された日には、たくさんの人に注目されて世界中にあなたの作ったアイテムが買われていくでしょう。

そんな夢のある世界。失敗してもリスクは少ないです。思いっきり挑戦していきましょう!